ユース災害ボランティア基金活動報告
2024年7月27日~8月29日
ユース災害ボランティア基金活動報告
2024年7月27日~8月29日
2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震および9月20日からの大雨により犠牲になられた方々のご冥福をお祈りすると共に、被害を受けられたすべての方々に、心よりお見舞いを申し上げます。
本基金では、令和6年能登半島地震を受け、2024年7月から50名を定員として学生ボランティアの募集を開始し、事前のオンライン研修を受けた全国15大学の45名の大学生を7月27日から8月29日にかけ、輪島市に送り届けました。
学生たちは3泊4日の日程ごとにチーム編成され、輪島市社会福祉協議会「輪島市災害たすけあいセンター」を通し、現地とのマッチングをし、家屋の片付け、家財の搬出、児童クラブでの学習支援やレクリエーション、ボランティアセンターの運営支援などの活動を行いました。
各陣で当基金事務局スタッフが引率、学生、スタッフともに現地で活動を実施しております。
夏季の活動と、参加学生の感想の一部をご報告いたします。
目次
筑波大学、横浜市立大学、三重大学の計3名の学生が参加しました。
輪島市内の倒壊した家屋の一部を移動しました。市内のお宅の家財搬出、朝市での捜しものボランティア、片付け作業を行いました。
3日目は、住宅5軒から仏壇関係の品々を運び出す作業とボランティアセンターの物品整理、片付けなどを行いました。
◆学生の声
○復興できていない現状と現地の人の声を知ることが出来ました。まだまだ復興には程遠いという状況であるなと感じてしまいました。現地の方との交流はとても楽しかったです。
横浜市立大学、静岡大学、長崎大学の計4名の学生が参加しました。
輪島市内の和菓子屋さんの棚や冷蔵庫を運び出したり、器具や室内のお掃除をしました。災害ごみの搬出や不用品・廃棄物の分別も行いました。
◆学生の声
○今回参加させていただいたようなボランティア事業は私にとって初めての経験でしたので不安がとてもありました。しかし引率をされた職員の方やチームの人たちとともに行動をすることで不安がやる気や頑張ろうという気持ちに変わり、学びの多い充実したボランティア経験をすることができました。
筑波大学、日本大学、慶應義塾大学の計4名の学生が参加しました。
輪島市内の子供達と交流しました。大屋児童クラブでは子どもたちとダンスやゲームを、鵠巣児童クラブではダンスやゲームに加え宿題のサポートを行いました。
輪島市きりこ会館や重蔵神社では、キリコや神輿の解体と搬出、個人宅での家財の運び出しを行いました。
◆学生の声
○ボランティアセンターの方達はみんなやる気満々で全力で助けたい、能登を復興させたいと言葉と行動で伝えていました。私もお陰様で元気をもらい、全力で作業をすることができました。
〇突然災害に見舞われた被災者にとっては当座の生活だけで手一杯で、自宅に荷物を取りに行くだけでも被災者本人やその家族だけではとても手が足りない現状を目の当たりにし、今後もボランティアとして継続的に支援していきたいと感じた。
慶應義塾大学、静岡大学、南山大学、中京大学、高山自動車短期大学、神戸女学院大学の計8名の学生が参加しました。
輪島塗工房の棚の解体と運び出し、輪島朝市周辺での貴重品探しを行いました。
◆学生の声
○今後とも長期的な視点をもって復興を目指していく必要があると感じた。今回のように現地に足を運ぶことはもちろん、募金をしたり、再び能登に訪れて観光をしたり、様々な形で現地の方の力になれるように携わっていきたい。加えて、3泊4日の共同生活を通じて、同じ大学生のメンバーと交流を深めることができたことはとても良い経験になった。共にご飯を考えて作ったり、談笑したりする時間があったからこそ、まるで家族のようなあたたかい雰囲気のもとで活動することができた。
群馬大学、東京都立国際高等学校、静岡大学、南山大学の計6名の学生が参加しました。
輪島市内の個人のお宅から家財の運び出しを行った他、ブロック塀の撤去と運び出しを行いました。
◆学生の声
○一番優先すべきことは被災者の気持ちであることから「いるだけで十分」というスタンスで参加するよう学習した。しかし、被災者の方は今も苦しんでいることも多い状況下で、冷たい飲料を渡してくださったり、ボランティアの車が見えなくなるまで「ありがとうございました」と頭を下げてくださった。私たちはボランティアに来たはずが逆に私たちが救われる側となることばかりであった。人の温かさに心を動かされた3泊4日になった。今回、豪雨により甚大な被害を受けた能登・輪島。できることは少ないかもしれないが、力になれるよう尽力したい。
〇ボランティアのメンバーとは、大変な時間を一緒に乗り越えたからこそ、短い時間の中で距離を縮めることができました。年齢も境遇も異なる7人が集結したのに、いつのまにか阿吽の呼吸で作業や共同生活ができるようになっていて、こんな経験きっと一生できないと思いました。それくらい居心地がよく、ずっとみんなで生活したいと思う時間でした。
筑波大学、横浜市立大学、静岡大学の計5名の学生が参加しました。
輪島市内の個人のお宅から荷物を運び出しや、朝市周辺のお宅で貴重品探しを行いました。また、輪島市社協の駐車場で開催された縁日のサポートをさせていただきました。
◆学生の声
○どのようにボランティアが行われているのか全体像を知り、その活動に参加できたことで、ニュースや動画ではわからない部分を経験することができました。今回は事前学習があったことで、ボランティアに行く前に心の準備ができたことも活動を後押ししてくれました。しかし、いざ活動してみると理解していたつもりでも、実際に見てみないとわからないことばかりでした。
〇自分の人生で災害ボランティアに参加することはこれまでになかったので、とても新鮮な体験になりました。また、学生のうちに災害ボランティアに携わることなど考えてもいなかったのでとても貴重な体験になりました。
〇今回のように企画されたものであれば、運転免許のない大学生女子でも比較的行きやすいのでこのような取り組みがもっと広まればよいなと感じます。非常に有意義な4日間でした。
筑波大学、津田塾大学、慶應義塾大学、南山大学の計8名の学生が参加しました。仮設住宅への引越しのお手伝いやボランティアセンターの運営サポート、日本航空学園の倉庫での物資整理作業を行いました。
◆学生の声
○私は同じ大学の友人がおらず孤立していたが最終的に活動では協働し経験や自分自身のことを語り合う仲になれたのは幸いだった。また活動を通し社会の理解が進むことも学生ボラの特徴だ。
〇実際に現地の方々と交流することで、人の温かさを感じました。前を向き、「頑張ろう能登」をスローガンに少しずつでも行動し前進している姿を見て、支援に来た私たちも励まされました。
▼ 番外編 ボランティア後に日夜学生同士で作った食事の様子 ▼
(事務局の想像を超える素敵な光景でした)
現地までの参加者の交通費(上限3万円)、宿泊費、送迎費用は本基金からまかなわれており、公益財団法人風に立つライオン基金、赤い羽根共同募金、公益財団法人日本財団、ご寄付による支援により運営しております。
また、現地での活動にあたっては輪島市社会福祉協議会、株式会社丸石製薬、ゲストハウスBY THE SEA NOTO、北鉄奥能登バスよりご支援・ご協力をいただいています。
誠にありがとうございました。
9月20日からの豪雨により、能登半島ではさらに甚大な被害を受けております。
10月25日から再度能登半島での支援活動を実施予定です。
引き続きみなさまのご支援のほどよろしくお願いいたします。
被害にあわれた皆様の安全と一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。